積立NISAの為の投資のモノサシ
積立NISAの為の投資のモノサシ
積立NISA等投信を積立る場合、リターンだけでなく、その他の「モノサシ」も使って選択して下さい。
トータルリターン
投資から得られる年間の「利益」又は「損失」の事です。パーセンテージで表します。
リターンとは「配当金」「利払い」「価格の増減」です。
トータルリターン=(購入価格の増減+配当+利払い)÷購入価格
トータルリターンはあくまで「時の運」過去の結果です。この時期はたまたま日本株がよかった等、市場環境に大きく左右されます。将来も同じ結果になるとは限りません。
シャープレシオ
ローリスクでかつハイリターンな投信を探すためのモノサシがシャープレシオです。具体的には、リターンをリスクで割った数値で、「1リスクあたりのリターン」を表します。
投資で「リスク」とはリターンの振れ幅(不確実性)を表します。
シャープレシオ=(投信のリターン-無リスク利子率)÷投信のリスク
無リスク利子率とは、リスクを取らずに得られるリターンの割合です。無リスクの例(普通預金等)シャープレシオの数値は高いものを選ぶのが原則です。
シャープレシオは自分で計算しなくても、「モーニングスター」等で確認することができます。
シャープレシオポイント
- 可能な範囲で長い期間で確認する。複数の期間を見られる場合には、すべてに目を通す
- 比較する際は、同じカテゴリーの投信同士で行なう。
標準偏差
「標準偏差」とは、過去のデータからある期間でどのくらいブレたか、つまり上げ下げがあったかを示す数値です。
標準偏差の数値が小さければ、あまり上げ下げがない運用をしています。
「年間平均リターン±1標準偏差に収まる確率は約68%」です。
ある投信が100万で標準偏差15なら最大85万まで下がる可能性があります。
ただしこの範囲で収まる確率は約68%です。85万をさらにマイナスになる可能性が1/3もあるので、確率を上げる為に「標準偏差2倍」をした数字をオススメします。
「年間平均リターン±2標準偏差に収まる確率は約95%」
(標準偏差2倍の数字)
ある投信が100万で標準偏差15なら最大70万まで下がる可能性があります。
ただしこの範囲で収まる確率は約95%です。
価格が上がる分は問題無いですが、下がる範囲が許容範囲であるかを考えて投資して下さい。
積立の場合
定額積立方式の場合は、積立途中で基準価額が大きく下落すれば、その分多くの口数が買えて、平均取得単価が下がります。(ドルコスト平均法)標準偏差も気にならないレベルになります。
積立投資でこれから資産を作る時は、シャープレシオが高く、かつ標準偏差の大きい投信がオススメです。(それでも標準偏差が低いに越した事がないですが)
積立では無い場合は、シャープレシオが高く、かつ標準偏差が小さく投信がオススメです。